2020.05.29

WEBセミナー「緊急事態宣言により取消しとなった建築裁判期日(司法インフラ停止の影響)」

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今回のテーマは、WEBセミナー「緊急事態宣言により取消しとなった建築裁判期日(司法インフラ停止の影響)」です。

新型インフルエンザ等対策特別措置法改正法に基づく緊急事態宣言は、建築裁判の現場に重大な影響を与えました。4月7日の主要7都府県に続き、4月17日には全国を対象に改正特措法上の緊急事態宣言が発令された事に伴い、相次いで予定されていた裁判期日が取消しとなりました。そして、緊急事態宣言が解除された地域の裁判所では、次回期日の調整が再開されるといった前代未聞の事態。この事態は、どうして生じてしまったのか。

緊急事態宣言は、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づくものであり、同法に基づく裁判所の対応方針については、最高裁判所が平成28年6月1日に出した「新型インフルエンザ等対応業務継続計画」に記載されており、これに基づく措置と考えられます。

【外部リンク】最高裁判所「新型インフルエンザ等対応業務継続計画」

同計画では、特に緊急性の高い保全に関する事務、DV事件、人身保護に関する事務、令状・医療観察事件に関する事務などは継続され、民事訴訟や刑事公判、家事審判・調停などは、優先順位をつけ、低いものから縮小または中断するとしています。

建築訴訟・建築調停は、優先度が低いものの中に入っているのだと思います。もともと、建築訴訟は、審理期間が平均で2年を超える非常に長丁場の裁判であり、ただでさえ、審理スピードが遅いのに、この期日取消しにより、更に審理期間が長期化する恐れが現実的なものとなりました。

完全な司法インフラの停止状態が生じてしまっています。私たち、弁護士は、紛争解決の最後の砦として、裁判所における裁判手続きにて、一日も早い紛争解決を目指して訴訟活動をしています。

新型コロナウイルスについては、第一波新型コロナウイルス感染は現在収まりつつありますが、専門家は秋以降、第二波がやってくると予測しています。そして、第三波を予測する専門家もいます。改正特措法に基づく緊急事態宣言が、次、また発令されると、建築裁判期日は取消され、緊急事態宣言が解除されるまで、裁判が行われないリスクがあるのです。

第二波、第三波のリスクを考えると、新しく発生する紛争については、いかに裁判手続きによらないで解決していくか、という視点が極めて重要であると考えます。緊急事態宣言が発令されていた間、一時休戦状態になっていた建築トラブルが多くありますが、withコロナが継続する間は、出来る限り、トラブルは話し合いにより解決することを第一方針とすべきでしょう。

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